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「日本の消費者のみなさんへ」 フィリピン産バナナの出荷工場を解雇された労組委員長がメッセージ 復職への道、新型コロナが影


【写真】マスクをしながらスピーチをする、統一労組ナマスファ委員長のポール・ジョン・ディゾンさん (ディゾンさん提供)



【19日=東京】フィリピン・ミダナオ島にある日本向けバナナの出荷工場で働き、解雇された労働者たちの復職に向けた道筋に、新型コロナウイルスの影響が影を落としている。裁判所の審議に影響を与えているだけではなく、組合員やその家族を支える日々の稼ぎ口さえも奪っている。解雇された労働者で組織する「統一労組ナマスファ」の委員長、ポール・ジョン・ディゾンさんが18日、日本の消費者に宛てたメッセージを私たちSAC(Stop the Attacks Campaign)に寄せ、厳しい現状をつづった。ディゾンさんは日本の消費者に支援を呼びかけている。


 ディゾンさんのメッセージは以下の通り──。


 私たちはスミフルの出荷工場への復職を求めて裁判所に訴えを起こしていますが、進展はなく、新しいことを日本のみなさんにお伝えすることができません。フィリピンの裁判所は労働事件の審議となると、遅々として進まないのですが、さらに、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で審議がさらに遅滞しています。


 私が委員長を務める統一労組ナマスファの組合員たちは、ストライキを打ったことを理由に全員が解雇されました。私たちは日々の生活の困窮をなんとかしようと、いろいろな仕事をしながら生活をしのいできました。ですが、新型コロナのパンデミックによって、多くの僚友がその職を失ってしまいました。


 厳しい状況ですが、私たちはあきらめていません。スミフルが、私たちを不当解雇したことをただし、会社側に対して公正さを求めて続けていきます。


 私たちは、日本の消費者、すべての日本のみなさんにずっとお願いしていることがあります。解雇された私たちの厳しい状況を理解していただき、どうかスミフルが扱うバナナの購入をボイコットしてほしいということです。スミフルのバナナは、低賃金を強いられ、人権をないがしろにされた働く者たちの手で、日本へ届けられていたのです。


 スミフルは巨額な利益を毎年得ています。ですが、労働者が組合を結成する権利、あるいは福利厚生や賃金を求める権利を尊重することはありませんでした。


 日本のみなさんの支援をお願いいたします。


ポール・ジョン・ディゾン

2021年5月18日

  *


 統一労組ナマスファでは、解雇された仲間たちの生活を支えるカンパを呼びかけている。国際環境NGO FoE Japan が日本側の窓口になっている。FoE Japan はカンパの詳しいやり方を記載した特設のサイトを公開している。


〈参考記事〉

大塚隆史, 2019, 「住商が『フィリピンバナナ』から撤退したわけ 労組が労働条件改善求めてスト、殺傷事件も」2019年7月8日. 木村英昭, 2019, 「バナナと日本人 戒厳令の島から──第9回『殺されると思う。帰れない』」2019年8月29日.

福井貴久子, 2019, 「フィリピンバナナ『甘熟王』の労働者殺害から1年、FoE Japanが不買運動を呼びかけ」2019年11月27.


【写真】2019年に店頭で売られていたスミフルのバナナ。「スミフルは、バナナで『男はつらいよ』を応援!」と印字されたパッケージに入っていた


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