検索
  • from Japan

コロナ対策に違反、3ヶ月で逮捕者55万人 食料不足が深刻化 政府の対策への不満の声と強まる監視の目

最終更新: 5月29日


【写真】政府のコロナ対策を批判するアクションを阻むフィリピン国家警察=ネグロス・バコロド市(人権NGOカラパタン・ネグロス支部提供)


【13日=東京】政府の新型コロナウイルス対策に違反したとして逮捕されたのは、今年3月1日から5月7日までの約3ヶ月で少なくとも56万6千人にのぼることがわかった。マスクの着用義務違反での逮捕者は約22万人で、全体の約40%になる。フィリピンの英字メディア、フィル・スターが国家警察への取材をもとに13日報じた。

 報道によると、社会的距離(ソーシャル・ディスタンス)の確保しなかった理由で逮捕されたのは約11万人。このほかに、3496人が大規模な集会を開催した容疑で逮捕された。

 市民からは政府の新型コロナ対策に対する不満と治安強化への懸念が高まっている。

 砂糖産業に依存するネグロス島では、毎年5月から数ヶ月は「死の季節」と呼ばれる農閑期に入り、現金収入がほとんどなくなる。ところが、政府の新型コロナ対策で外出が制限されたことで、さらに厳しい生活を強いられ、食料不足が深刻化している。治安機関による、食料などの支援物資を配る人権NGOメンバーへの嫌がらせも確認されている。こうした状況に対して、2020年4月1日にはマニラ首都圏ケソン市で、食糧不足を訴える抗議行動が初めて開催され、逮捕者2人が出る事態となった。

 現在、フィリピンの各地で、住民同士が食料や日用雑貨を持ち寄り、無料で分け合う「地域の食料庫」運動が取り組まれており、政府は神経を尖らせている。

〈Source〉

566,000 quarantine violators held, May 13, 2021, Philstar.

クラリッサ・シングソン, 2021,「ネグロスからの手紙: 虐殺と弾圧の島で 第2回 コロナ禍の飢餓、そして密告」『世界』岩波書店, 940(2021年1月号): 264-269. 「コロナ禍に物資持ち寄り、助け合い 各地で「地域の食品庫」運動 政府は拡大に神経とがらす」, 2021年5月10日, SAC.



25回の閲覧0件のコメント