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和平交渉を担った元神父が銃で殺害される 同じ日に和平交渉人ら2人も 人権団体は独立した調査を要求 「人権と国際人道法の尊重に関する包括協定の遵守を」

最終更新: 6月1日


【写真】殺害されたラスティコ・タン氏/via the Facebook of Karapatan (C)Karapatan



【31日=東京】現地メディアによると、カトリック教会の元神父のラスティコ・タン氏(80)が5月28日、セブ市の自宅で何者かに呪撃され、銃で殺害された。同じ日には、フィリピン共産党を含めた共産勢力の統一組織である民族民主戦線(NDF)の和平交渉人のレイナルド・ボカラ氏(75)とその側近のウェリー・アルゲレス・エパゴ氏(60)がイロイロ州パビアの自宅で警察によって殺害された。ドゥテルテ政権では政府に異を唱える者たちを「アカ(共産主義者)」や「テロリスト」とレッテル貼りし、政治的攻撃がエスカレートしている。人権NGOカラパタンは3人の殺害について、独立した調査を政府の人権委員会に求めている。


 カラパタンによると、3人はミンダナオ島におけるフィリピン政府とミンダナオモロ・イスラム解放戦線(MILF)との和平プロセスに関わっていたという。現地メディアの報道などによると、タン氏は同日午後8時20分頃で、家のテラスのハンモックの上で休んでいたときに襲われた。顔や体に少なくとも6発の銃創が確認されたという。タン氏は2017年にボホール島のタグビララン市で、殺人容疑で逮捕、拘留されたが、2019年に無罪を言い渡されている。また、2019年にもバコロド市で同様の容疑で再び起訴されたが、2020年3月に釈放された。ボカラ氏とエパゴ氏の殺害については詳しい状況はわかっていないが、国家警察はボカラ氏への逮捕状を出しているさなかに急激し、殺害したという。


 国家警察はタン氏はフィリピン共産党の軍事部門である新人民軍(NPA)のメンバーであると主張しているが、現地メディアの取材に応じたタン氏の家族は、タン氏と新人民軍との関わりを否定している。また、西ビサヤ州署は、ボカラ氏をパナイ島の反政府勢力のリーダーだといい、「ボカラ氏が先に発砲し、それに反撃した」と主張している。


 カラパタンのクリスティーナ・パラベイ事務局長は「タン、ボカラ、エパゴの遺族に深い哀悼の意を表する。忌まわしく残忍な殺害を強く非難する。ドゥテルテ政権は殺害を止めるべきで、和平プロセスにおける人権と国際人道法の尊重に関する包括協定を遵守するよう求める」と述べた。


【写真】和平交渉の会議で、元神父で民族民主戦線(NDF)和平委員会のハランドーニ委員長と握手をするドゥテルテ大統領(中央)。フィリピン政府の首席交渉人のシルベスト・ベロ3世(右から3人目)、和平プロセス担当大統領顧問のジーザス・ドゥレザ(右から2人目)=2016年9月26日、マニラ首都圏のマラカニアン宮殿(大統領府)/via Wikimedia Commons, Public Domain


〈Source〉

Karapatan calls for independent investigation on the killing of former priest, peace consultant and aide, Karapatan, May 29, 2021.

Former priest and alleged NDF peace negotiator shot dead in Pila, Cebur, CDN, May 29,2021.

Ex-priest, NDF consultant killed; group seeks probe, Rappler, MAY 29, 2021.

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