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国軍が発砲し、先住民族ルマドの3人が死亡 ミンダナオ島スリガオデルスル州 人権監視NGOカラパタン発表


【写真】民族学校の閉鎖やレッド・タッギングに抗議するルマドの若者たち=2020年12月3日/via Wikimedia Commons, Creative Commons Attribution-Share Alike 4.0

【17日=東京】米国の2021年ウィリアム・D・サベル人権賞を受賞したフィリピンの人権監視NGOカラパタンは17日、フィリピン国軍第3特殊部隊大隊所属の部隊が、農民6人に発砲し、3人が死亡した、と発表した。死亡した3人は先住民族のルマドだったという。カラパタンによると、ドゥテルテ政権による対ゲリラ撲滅キャンペーンを名目にした軍事作戦で、25件目の虐殺事件となり、死亡者は計121人になったという。


 カラパタンによると、事件があったのは6月15日午後1時頃。農民6人が、カバンなどの材料にも使われるアバカ麻を農場で収穫した後、米を買うために町に向かう途中、国軍から発砲された。この銃撃で、3人が死亡、ほかの3人は安全な場所に逃げたという。


 殺害された3人はいずれも先住民族のルマドの人たち。1人は12歳で、ルマドの民族学校の6年生だったという。ほかの2人は年齢は発表されていないが、ルマド族の民族組織MAPASUに所属していたという。


 カラパタンによると、部隊は3人の遺体を本部に運び、3人をフィリピン共産党の軍事部門、新人民軍(NPA)のメンバーだと報告したという。また、独立メディア、ラプラーによると、国軍は、3人が兵士に発砲し、爆弾を爆発させたため、反撃したと主張しているという。カラパタンは「3人は農民だ」と国軍を批判している。


 ルマドはミンダナオ島の非イスラム教徒系先住民族の総称。フィリピンには110の民族・言語のグループがあるとされている。先住民族をめぐっては、人権擁護団体の調査によると、政府の開発などに伴うコミュニテlからの立ち退きや開発に反対する先住民族の逮捕や殺害などが確認されている。治安当局から、共産主義者のレッテル貼り(レッド・タッギング)をされるケースも発生している。


【写真】殺害されたルマドの3人 (C) Karapatan/via Facebook of Karapatan

〈Source〉

25th massacre under Duterte’s counterinsurgency campaign: Karapatan strongly condemns massacre in Lianga, Surigao del Sur, Karapatan, June 17, 2021. 3 Lumads, including 12-year-old, killed by military in Surigao – Karapatan, Rappler, June 16, 2021.

クラリッサ・シングソン, 2021, 「ネグロスからの手紙──虐殺と弾圧の島で 第6回 殺された126人の先住民族」『世界』岩波書店, 945: 204-209.

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