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避難中に一斉逮捕された先住民族ルマドの子供たちが釈放 支援団体は「故意に釈放を遅らせた」と批判

最終更新: 5月29日


【写真】釈放を喜ぶ学生たち(NGO「子供たちの学校を守れ!ネットワーク」のフェイスブックから) (C)Save Our Schools Network

【25日=東京】今年2月15日に先住民族ルマドの人たちがセブ島セブ市で一斉に逮捕された事件で、フィリピン弁護士連合会などが不当逮捕だとして釈放を求めていた学生や教員計7人が釈放されたことがわかった。現地メディアのマニラタイムズやNGO「子供たちの学校を守れ!ネットワーク」などが伝えた。ルマドは主にミンダナオ島に暮らす非回教徒系先住民族の総称。ルマドをはじめとする先住民族が、開発などを理由に、フィリピン政府によって居住地を強制的に移転させられる事件も発生しており、人権擁護団体は先住民族の人権や伝統などの擁護を求めている。


 現地の複数の報道によると、裁判所第20支部(セブ市)が今年3月11日に拘留解除を認めた。釈放が2ヶ月以上遅れた理由について、釈放を求めていた支援者からは「国家警察は故意に釈放を遅らせた」との批判も出ている。


 国家警察のビサヤ中央署は2月15日、社会福祉開発省の職員とともに、サンカルロス大学タランバン・キャンパスにに設置されたルマドの民族教育を行う仮設の学校(Bakwit schools)に立ち入った。今回釈放された学生を含むルマドの学生や教員が少なくとも計26人逮捕された。未成年者19人は釈放されたという。同署はこの2月15日の事件を「救援活動」と説明していたが、学生たちを逮捕される様子がSNSに流された。そこには、武装した警察官が泣き叫ぶ学生たちを連行する様子が記録されていた。


 逮捕された学生と教員は、政府とフィリピン共産党の紛争のため、自分たちが住むコミュニティでは教育を受けることができなくなったため、2019年にミンダナオ島からフィリピン大学セブ校に避難した。翌2020年3月に、サンカルロス大学タランバン・キャンパスに移った。4月にはミンダナオに帰る予定だったが、新型コロナウイルスの防疫措置を理由に移動できなくなっていた。


〈Source〉

CHR: No evidence of ‘lumad’ kids’ indoctrination, February 19, 2021, Inquirer.

Detained ‘lumad’ student released, March 13, 2021, Manila Times.

Freed Lumad students: Is it wrong to learn and dream?, May 22, 2021, Bulatlat.

Police arrest students, teachers in Cebu City Lumad school, February15, 2021, Rappler.

‘Rescue’ came as a surprise, says host of the Lumad bakwit school, February 16, 2021, Bulatlat.

The story behind the Cebu Bakwit schools, February15, 2021, Rappler.

クラリッサ・シングソン, 2021, 「ネグロスからの手紙──第6回 殺害された126人の先住民族」『世界』岩波書店, 945:204-209.

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