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鉱山開発にGOサイン ドゥテルテ大統領が方針の大転換 環境保護アクティビストや漁民団体は批判 「農民や漁師、先住民のコミュニティへの甚大な影響」


【写真】フィリピンのスリガオ・デル・ノルテ州にあるニッケル鉱山のベルトコンベア=2016年2月3日/via Wikimedia Commons (Creative Commons Attribution-Share Alike 2.0)


【30日=東京】ドゥテルテ大統領が行政命令130号に署名した。これによって、政府が新たな鉱業開発の契約を結ぶことが可能になる。現地の複数のメディアが報じた。就任当初は鉱山開発の停止を決めていたドゥテルテ大統領の方針の転換となった。報道によると、大型開発を呼び込み、新型コロナウイルスの感染拡大で落ち込んだ経済の立て直すことを理由にしているが、環境保護のアクティビストからは懸念の声が出ている。


 4月14日に署名した。ベニグノ・アキノ3世大統領は2012年に行政命令79号に署名し、鉱山開発などの大型開発には9年間のモラトリアム(猶予期間)が設定されていた。ドゥテルテ大統領が行政命令130号に署名したことで、この行政命令が変更された。ドゥテルテは、2017年に露天掘りを禁止し、環境破壊を理由に26の鉱山事業を閉鎖または停止した。その姿勢を一変させ、9年間にわたり停止してきた新しい許認可付与を撤廃したことになる。


  フィリピンのオンラインメディアのブラットラットによると、環境天然資源省(DENR)は、現在進められている鉱山開発のプロジェクトは100以上あり、210億ペソ(約4億3800万ドル)の収益を生み出す可能性があるしている。その収益は政府の新型コロナ感染症対策にも充当されるという。


 環境保護NGOの「環境を守る民衆のためのネットワーク」は「それは偽りのコロナ対策だ」。また、下院議員のフェルナンド・イカプ氏は「経済を回復させることができるという口実だ。だまされない」と批判した。イカプ氏が所属する、10万人以上の個人会員と43の地方支部があるを漁民グループの連合体「パマラカヤ」は、291のプロジェクトが始まる可能性があるといい、農民や漁師、先住民のコミュニティへの甚大な影響をもたらすと試算する。また、独立系シンクタンクのIBON財団も環境天然資源省の試算に疑問を投げかけている。


〈Souce〉

‘Complete turnaround’: Philippines’ Duterte lifts ban on new mining permits, Mongabay, April 15, 2021.

Draft IRR of EO 130 Presented to Stakeholders in a Consultative Meeting, The Mines and Geosciences Bureau, May 26, 2021.

Exective Order No.130, Official Gazette of the Republic of the Philippines, April 14, 2021.

Palace lifts ban on new mining agreements, Business Mirror, April 16, 2021.

Philippines ends nine-year moratorium on new mining deals, Mining Technology. April 15, 2021.

Scientists, fishers say new mining deals to cause more damage than good, Bulatlat, May 24, 2021.

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